2013年10月07日
第14回 読めますか、「重版出来」
先日訪問した書店で「重版出来!」と書かれたPOPを見かけました。
本のタイトルでもないし、どんな意味があるのだろうと思い、「『じゅうはんでき』というのはどんな意味があるのですか」と書店員さんにたずねたところ、「この業界にいてこれを知らないのはまずいよ」と言われてしまいました。
出版業界においては、知っていて当然の業界用語だったようです。お恥ずかしい。
ちなみに読み方も「じゅうはんでき」ではなく、「じゅうはんしゅったい」でした。
その意味はというと、「重版」=好評につき増刷しました、という意味なのだそうです。
言われてみれば読んで字のごとく。
それならば「大好評につき増刷決定!」と書いた方がわかりやすくて、お客様に響くと思うのですが。それはさておき、この「重版出来」をタイトルにした本が今ひそかに売れているらしいのです。実際に「重版出来」するほど。
その情報を聞いて、早速この本を買って読んでみました。この本、読んでいて熱くなります。

少女漫画のようなタッチで描かれたコミックですので、男性の僕としては、最初抵抗がありましたが、読んでいるうちに完全にその世界観に引き込まれてしまいました。
マンガ業界の大手出版社を舞台に、華やかに見えるマンガの描き手だけにとどまらず、業界を支える、制作、デザイナー、印刷、取次、書店営業、書店員と、出版業界の裏方まで多く登場する、熱すぎる職業ドラマです。
本を売り出したい編集部と無駄な赤字を出したくない営業部がぶつかりあう部数決定会議、営業部員が足で稼ぐ仕掛け販売なんかは、僕にとってはまさに自分ごと。
毎年約8万冊の新刊が発行されている現在、書店の店頭に本を並べるのも簡単ではありません。
書店に並べれば、勝手に本が売れていく時代も終わっています。なにげなく書店に並んでいる。売れているように見えるその一冊の本は、営業、書店の途方もない努力の賜物なのです。
これから本の出版を考えている方は、とくに読んでいただきたい一冊です。
「『売れた』んじゃない。俺たちが売ったんだよ!!!」
僕も書店営業として結果を出し、近いうちにこのセリフ言ってみせます。
「重版出来!」 松田奈緒子/著 小学館 580円
本のタイトルでもないし、どんな意味があるのだろうと思い、「『じゅうはんでき』というのはどんな意味があるのですか」と書店員さんにたずねたところ、「この業界にいてこれを知らないのはまずいよ」と言われてしまいました。
出版業界においては、知っていて当然の業界用語だったようです。お恥ずかしい。
ちなみに読み方も「じゅうはんでき」ではなく、「じゅうはんしゅったい」でした。
その意味はというと、「重版」=好評につき増刷しました、という意味なのだそうです。
言われてみれば読んで字のごとく。
それならば「大好評につき増刷決定!」と書いた方がわかりやすくて、お客様に響くと思うのですが。それはさておき、この「重版出来」をタイトルにした本が今ひそかに売れているらしいのです。実際に「重版出来」するほど。
その情報を聞いて、早速この本を買って読んでみました。この本、読んでいて熱くなります。

少女漫画のようなタッチで描かれたコミックですので、男性の僕としては、最初抵抗がありましたが、読んでいるうちに完全にその世界観に引き込まれてしまいました。
マンガ業界の大手出版社を舞台に、華やかに見えるマンガの描き手だけにとどまらず、業界を支える、制作、デザイナー、印刷、取次、書店営業、書店員と、出版業界の裏方まで多く登場する、熱すぎる職業ドラマです。
本を売り出したい編集部と無駄な赤字を出したくない営業部がぶつかりあう部数決定会議、営業部員が足で稼ぐ仕掛け販売なんかは、僕にとってはまさに自分ごと。
毎年約8万冊の新刊が発行されている現在、書店の店頭に本を並べるのも簡単ではありません。
書店に並べれば、勝手に本が売れていく時代も終わっています。なにげなく書店に並んでいる。売れているように見えるその一冊の本は、営業、書店の途方もない努力の賜物なのです。
これから本の出版を考えている方は、とくに読んでいただきたい一冊です。
「『売れた』んじゃない。俺たちが売ったんだよ!!!」
僕も書店営業として結果を出し、近いうちにこのセリフ言ってみせます。
「重版出来!」 松田奈緒子/著 小学館 580円
Posted by eしずおかコラム at 12:00